筆者がまだ高校生の90年代半ば渋谷あたりでアナログレコードを探し回っており、主な情報源はレコ屋の新譜や友達などから借りたカセットテープが主で、常に新しい曲に触れようとしていた。
仲間が作ったテープを聞いているとひときわノスタルジックで大ネタを使った聞き着心地の良いフローですっかり心を奪われて夢中になったアーティストがいた。
それがNYブロンクス出身のCAMP LOだった。
SonnyCheebaとGeechiSuedeのフロウの掛け合いは絶品で、CLASSICと名高い1stアルバム「Uptoen AStaturday Night」はプロデューサーSKI(現SKI BEATZ。のちのJAY-Zのデビューアルバム「Reasonable Doubt 」のプロデュースに参加)を迎えた作品は、マーヴィン・ゲイ『I Want You』をオマージュしたジャケットからして70-80年代を大胆にサンプリングした。
この頃にはDJ PremierやPETE ROCKなどのトラックメーカーがJAZZやFUNK、SOULのサンプリングした曲が主流になっていた時期。
そんな中でリリースされた1stアルバムには、スタイリスティックス「Love Is The Answer」ネタを使った哀愁メロウ「Black Connection」や、シングルカットされた「Black Nostaljack AKA Come On」はカーティス・メイフィールド「Tripping Out」をサンプリングした名曲。「Luchini AKA This Is It」はダイナスティ「Adventures Of Land Of Music」と、聞きどころ満載。
そして2014年にCAMP LOが来日した際、盟友DJ Yuichio a.k.a. Galaxyと青山faiにて、我がチームがライブペイントで参加。筆者は撮影とイベントの取材を行っていた中、ついにCAMP LOに出会うことが出来た。何を話したかまったく覚えていない。
当日のライブも大盛り上がり。1stアルバムの曲も多く歌い、やはりいつ聴いてもカッコいいと思えるCLASSICはたまらない。
10代の頃に憧れ、30代になり一緒のイベントに参加し、その後十年以上経つが、これからの活動いつまでも追い続けたい。