Dynasty創設メンバーのケヴィン・スペンサーが71歳で死去|Camp Lo「Luchini」などに残るサンプリング

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Dynasty創設メンバーのケヴィン・スペンサーが71歳で死去|Camp Lo「Luchini」などに残るサンプリング

1970年代末から1980年代にかけて活動したR&B/ファンク・グループ、Dynasty(ダイナスティ)。その創設メンバーであり、歌手、ソングライター、キーボーディスト、ベーシストを務めたケヴィン・スペンサー(Kevin Spencer)が、がんとの闘病の末に71歳で死去した。

スペンサーが在籍したDynastyの楽曲は、後年のヒップホップ/R&B作品にもサンプリングされてきた。なかでも1980年のアルバム『Adventures in the Land of Music』のタイトル曲は、Camp LoやTeedra Mosesらの作品で使用されている。

Dynasty創設メンバー、ケヴィン・スペンサーの訃報と関係者の追悼コメント

がん闘病の末の訃報と追悼投稿

R&B/ファンク・グループ「Dynasty」の創設メンバーであるケヴィン・スペンサー(Kevin Spencer)が、がんとの闘病の末、9月17日に71歳で死去した。

Complexの記事によると、SOLAR Records関係者のキャリー・ルーカス=グリフィー(Carrie Lucas-Griffey)は、Facebookの投稿で訃報を認めた。彼女は追悼文の中でスペンサーについて以下のように記している。

 

 「背が高くハンサムで、グループのリードシンガーのひとりであったケヴィンのダイナミックなパフォーマンスは、グループを輝かせた要素のひとつだった」

 

ルーカス=グリフィーはまた、彼を「multi-talented musician and songwriter(多彩な才能を持ったミュージシャンでありソングライター)」と表現し、彼がグループ外のレーベル作品にもバックグラウンド・ボーカルなどで幅広く貢献していたと述べている。

ミュージシャンのクエズ・ゲインズ(Quez Gaines)も自身のSNS等でコメントを発表した。

 

 「大きな兄貴であり、友人であり、腹心の友」「私が知る中で最も偉大なソングライターのひとり」「私は間違いなくそのレガシーを生き続けさせる」

 

スペンサーの死去は、Dynastyのオリジナル・ボーカリストであったニドラ・ビアード(Nidra Beard)ががんにより71歳で死去してから、3年未満の間での出来事となった。なお、Legacy等で公開された訃報データにおいても、2026年9月17日に71歳で死去した事実が記録されている。

プレイヤー・ソングライターとしての担当パート

ケヴィン・スペンサーは、ボーカル、キーボード、ベースなどを担当したほか、楽曲のソングライティングにも関わった。

Complexの報道によれば、スペンサーのDynasty加入の経緯として、プロデューサーであるレオン・シルヴァーズ3世(Leon Sylvers III)らシルヴァーズ・ファミリーの自宅にアポなしで現れ、ベースのオーディションを受けたエピソードが伝えられている。そこでベースを演奏し、その後シルヴァーズとともに演奏することになった。

Kevin Spencerが共同作曲者としてクレジットされている楽曲には、「Groove Control」「Love in the Fast Lane」「Check It Out」などがある。また、「Adventures in the Land of Music」にもKevin Spencerの作曲クレジットが確認されている。

『Adventures in the Land of Music』のアルバム・クレジットでは、スペンサーは作曲、キーボード、ボーカルを担当したと記載されている。

SOLAR RecordsとDynastyの主要作品

ディック・グリフィーとレオン・シルヴァーズ3世

Dynastyの活動背景には、彼らが所属したレーベル「SOLAR Records(Sound of Los Angeles Records)」が存在する。

SOLAR Recordsはディック・グリフィー(Dick Griffey)によってロサンゼルスに設立された。1970年代末から1980年代にかけて、R&B、ファンク、ディスコを中心に作品を展開したレーベルである。

レオン・シルヴァーズ3世はSOLAR Recordsのハウス・プロデューサーとして、Dynastyを含む同レーベルの作品を手がけた。

Dynastyの主要作品とチャート記録

Dynastyは、ケヴィン・スペンサー、ニドラ・ビアード、リンダ・キャリエール(Linda Carriere)らをオリジナル・メンバーとして結成された。ディック・グリフィーとレオン・シルヴァーズ3世によって組織されたこのグループは、R&B、ファンク、ディスコを軸とした音源を発表した。

グループの活動記録および楽曲データは以下の通りである。

  • 1979年: デビューアルバム『Your Piece of the Rock』をリリース。楽曲「I Don’t Want to Be a Freak (But I Can’t Help Myself)」などを収録。

  • 1980年: アルバム『Adventures in the Land of Music』をリリース。シングル「I’ve Just Begun to Love You」がBillboard R&Bチャートで最高6位を記録した。

  • その他のシングル: 「Here I Am」「Love in the Fast Lane」「Check It Out」「Strokin’」などを発表。

グループの初期活動終了後も、スペンサーはスタジオワークを継続した。Carrie Lucas、Shalamar、The Whispers、Gladys Knight & the Pipsといったアーティストの録音に関わった。さらに、Dynastyの再結成シングルとして「Escape」(2020年)や「I Can Tell」(2021年)のリリースにも参加した。

Dynasty「Adventures in the Land of Music」が使用されたサンプリング

Dynastyが1980年に発表したアルバム『Adventures in the Land of Music』のタイトル曲は、後年のヒップホップやR&B作品においてサンプリングされてきた。

 Camp Lo – 「Luchini AKA This Is It」(1997年)

1996年に録音され、1997年にシングルとしてリリースされた、ニューヨーク・ブロンクス出身のヒップホップ・デュオCamp Lo(キャンプ・ロー)の代表曲。プロデューサーのSki Beatzがトラックを手がけ、Dynastyの「Adventures in the Land of Music」からホーンや鍵盤のフレーズをサンプリングしている。

この楽曲は、Billboard Hot 100で50位、Hot Rap Singlesチャートで5位を記録した。

まとめ:ケヴィン・スペンサーとDynastyの楽曲

ケヴィン・スペンサーは、Dynastyの創設メンバーとして1979年にデビューし、「I’ve Just Begun to Love You」のヒットや「Adventures in the Land of Music」の制作に関わった。

スペンサーはDynastyの楽曲で演奏や作曲に関わり、同グループの音源は後年のヒップホップ/R&B作品でもサンプリングされている。Camp Lo「Luchini AKA This Is It」、Teedra Moses「All I Ever Wanted」、Wiz Khalifa「Won’t Land」といった作品を通じて、その音源がサンプリングされていることが確認できる。

この記事のポイント

スペンサーはDynastyでボーカル、キーボード、ベースを担当し、複数の楽曲で共同作曲者としてクレジットされている。『Adventures in the Land of Music』のアルバム・クレジットでは、スペンサーはキーボードとボーカルを担当し、作曲者の一人としても記載されている。

1980年の「Adventures in the Land of Music」はCamp Lo「Luchini AKA This Is It」やTeedra Moses「All I Ever Wanted」でサンプリングされ、Wiz Khalifa「Won’t Land」では「Luchini」を経由してサンプリングがつながっている。

引用元・参考資料

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