ラストダンスの足元。ジョーダン、コービーなどNBAレジェンドたちが現役最終戦で選んだキックス7選

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ラストダンスの足元。ジョーダン、コービーなどNBAレジェンドたちが現役最終戦で選んだキックス7選

ラストダンスの足元。ジョーダン、コービーなどNBAレジェンドたちが現役最終戦で選んだキックス7選

米国のトップカルチャーメディア『Complex』が、NBAの歴史にその名を刻むレジェンドたちの「現役最後のコートで着用されたスニーカー」を特集した。彼らが残した最後のスタッツ、そして足元を飾った至高のキックスが持つストーリーをご紹介する。

ペニー・ハーダウェイ:Nike Zoom BB 1 PE

マイアミでの再会と、ヒールに刻まれた「1-Cent」の矜持

最終戦スタッツ:0得点、1リバウンド、2アシスト

スニーカーカルチャーにおいて、ペニー・ハーダウェイ(Penny Hardaway)ほど絶大な影響力を持つ名前は他にない。全盛期のスコッティ・ピッペンや、復帰後の円熟期に入ったマイケル・ジョーダンと渡り合ったメンフィス出身の大型ガードは、かつてナイキとリーグの未来を背負う存在だった。しかし、度重なる怪我が彼のキャリアを大きく狂わせることになる。

2000年代半ばに1年間のブランクを経た後、ペニーはマイアミ・ヒートと契約を結んだ。それはオーランド・マジック時代の相棒であるシャキール・オニールとの再会として大きな話題を呼んだ。当時36歳だったペニーは16試合に出場し、そのうち8試合で先発を務めている。

ナイキは彼のために、独自のカラーリングとヒールに「1-Cent」の刺繍を施したNike Zoom BB 1 PEを用意した。しかし、シーズン開幕からわずか2ヶ月後、オレゴン大出身のルーク・ジャクソンのロースター枠を確保するためにペニーは解雇され、これが事実上のラストダンスとなった。

アロンゾ・モーニング:Nike Air Alonzo PE

悲劇の負傷、そして永久欠番へと繋がった幻の復刻モデル

最終戦スタッツ:5得点、1リバウンド、1ファウル

アロンゾ・モーニング(Alonzo Mourning)は、アトランタのコートで脚を引きずりながら去り、そのままマイアミのホームアリーナの天井へとその名を刻んだ。ヒートの象徴だったスターセンターは、わずか2シーズン前に奇跡の王座返り咲きを果たしていたが、38歳のとき、ホークスとのアウェイゲームで膝蓋腱(しがいけん)を断裂する大怪我を負った。その1か月後にマイアミ・ヒートが彼の背番号を永久欠番に指定した。

非常にユニークなのは、モーニングが最終シーズンおよび最後の試合で、自身のシグネチャーモデルであるNike Air Alonzo PEを着用していた点だ。オリジナルは1997年にリリースされたモデルであり、キャリア晩年のタイトル獲得に向け、オールスターセンターのために世界に一足の「ワン・オブ・ワン(1-of-1)」仕様として蘇った。この一般未発売の復刻モデルは、アップデートされたカラーブロックとヒールの「No. 33」のタギングが特徴である。

アレン・アイバーソン:Reebok Answer 13

ストリートのアイコンが、生まれ故郷フィラデルフィアで見せた最後の姿

最終戦スタッツ:13得点、3アシスト、1リバウンド

アレン・アイバーソン(Allen Iverson)に華々しい引退ツアーは用意されていなかったが、キャリアの終着駅をフィラデルフィア・76ersの地で迎えることができた。メンフィス・グリズリーズでのベンチ起用への不満を隠さなかった “The Answer” は、キャリア14シーズン目、飾る足元に13番目のシグネチャーモデルとともに、愛する「兄弟愛の街」へと帰還した。

シカゴ・ブルズとのアウェイゲームで、アイバーソンは赤と白のReebok Answer 13を履いて先発出場し、13得点を記録した。ヘッドバンド、コーンロウのヘアスタイル、アームスリーブ、 そしてお馴染みのシグネチャーシューズ。そのビジュアルは、全盛期のアイバーソンそのものだった。しかし、34歳のアイコンは、この試合を最後に突如チームを離脱する。娘の健康状態を最優先し、ケアに専念するためにコートと決別した。

カーメロ・アンソニー:Air Jordan 36 PE

ジャンプマンの血統を受け継ぎ、ロサンゼルスで幕を閉じたスコアラーの旅路

最終戦スタッツ:10得点、6リバウンド、2アシスト、2スティール、1ブロック

カーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)は、マイケル・ジョーダンがコートを去ったわずか数ヶ月後、エア ジョーダン(Air Jordan)フラッグシップラインの「新たな顔」としてNBAに鳴り物入りで参入した。シラキュース大学のスターからNBAオールスターへと登りつめたメロが、キャリアの最後にもその同じブランドの重みを背負っていたのは、象徴的な巡り合わせと言える。

ロサンゼルス・レイカーズで過ごした最終シーズン、メロの足元を支えたのはAir Jordan 36 PEだった。この一足には、10度のオールスター選出を誇る彼の功績や、プライベートな趣味へのオマージュを捧げた数々のプレイヤーエクスクルーシブ(PE)の装飾が施されていた。スケジュール上では、彼のキャリア最初のチームであるデンバー・ナゲッツ戦が最終戦になるはずだった。しかしメロは、シーズン79試合目となったフェニックス・サンズ戦で10得点、6リバウンドを記録したのを最後に、現役生活にピリオドを打った。

ヴィンス・カーター:Nike Shox BB4 PE

パンデミックによるリアルタイムの終焉と、20年前のシドニー五輪の記憶

最終戦スタッツ:4得点、1リバウンド、4ファウル

ヴィンス・カーター(Vince Carter)の歴史的なキャリアの終わりは、ポストシーズンでの敗退や不意の怪我ではなく、リアルタイムの急な宣告によって訪れた。引退シーズンの真っただ中、ベンチに座っていたカーターは、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによってNBAリーグ全体が即座に中断・シャットダウンされるという報せを耳にした。

当時43歳のカーターは急遽コートに呼び戻され、現役最後のカーテンコールとして12分間プレイし、彼らしいハッスルで4つのファウルを記録した。すでに終わりが近いことを自覚していた22年目の大ベテランは、この最終シーズンをNike Shox BB4 PEで戦い抜いた。このスプリングを搭載した革新的なキックスは、彼が20年前の2000年シドニーオリンピックで伝説の「人間越えダンク」を炸裂させ、世界にその名を轟かせたときの一足である。

マイケル・ジョーダン:Air Jordan 18 ‘Sport Royal’

豪華セレブが集結したフィラデルフィア、GOATが最後に選んだ一足

最終戦スタッツ:15得点、4リバウンド、4アシスト

スパイク・リー、Dr.J(ジュリアス・アービング)、モーゼス・マローン、ロン・ハーパー、そしてウォーレン・サップ。マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)の現役最後のゲームを見届けるため、フィラデルフィアの会場には早々たる面々が詰めかけた。さらに、ヴォーカルグループのボーイズIIメンと、ジョーダン・ブランド所属のマイク・フィリップスが、バスケ界の “GOAT(史上最高)” の公式な退場を彩るサウンドトラックを生演奏で提供した。

友人であり、次世代の空中戦の後継者でもあったアレン・アイバーソンと対峙した40歳のMJは、お気に入りだったAir Jordan 18 ‘Sport Royal’を履き、15得点を挙げてゲームに別れを告げた。ワシントン・ウィザーズでの挑戦は、シカゴ・ブルズ時代の「ラストショット」のようなおとぎ話のような完璧なエンディングではなかったかもしれない。それでも彼は、レトロモデルやチームモデル、そして自身のシグネチャーモデルを巧みに履き分けながら、最終シーズンに82試合すべてに出場するという鉄人ぶりを見せつけた。

コービー・ブライアント:Nike Kobe 11 Elite Low ‘Fade to Black’

ヒップホップ界の重鎮たちが見守った60得点、神話を現実にした「黒と金」

最終戦スタッツ:60得点、4リバウンド、4アシスト

2016年のレギュラーシーズン最終戦、ロサンゼルス・レイカーズにプレーオフ進出の望みはなかった。対戦相手のユタ・ジャズにとってもそれは同様だった。しかしジャズには、かつて10代の頃のブライアントをポストシーズンで赤っ恥をかかせたという因縁の歴史がある。彼らは勝率5割を維持し、西地区第8シードへの望みを繋ぐためにレイカーズを倒す必要があった。だが、かつて背番号8を背負った男には別の計画があった。

ジャック・ニコルソン、ジェイ・Z、イェ(カニエ・ウェスト)、スヌープ・ドッグ、シャキール・オニール、デビッド・ベッカム、ケンドリック・ラマー、ザ・ウィークンド、そして最愛の妻と子供たち。ヒップホップ界やカルチャーシーンの重鎮たちが最前列で見守る中、コービーは歴史に残る圧巻のカーテンコールを演じ、60得点を叩き出してジャズをオフシーズンへ追いやった。

満身創痍の37歳のアイコンは、42分間コートに立ち続け、計50本のシュートを放った。その足元を支えていたのは、当時のリーグ公式サプライヤーであったスタンス(Stance)のソックスと、黒と金に彩られたNike Kobe 11 Elite Low ‘Fade to Black’だった。

このブラック×ゴールドの特別なコービーモデルは、同夜、ポール・ジョージやクリス・ミドルトン、アンドレ・イグダーラといった、リーグ内の熱狂的な「マンバ信者」たちによっても一斉に着用された。これほどまでに、フットウェアのデザインとパフォーマンスが合致し、不滅の瞬間を美しく引き立て、さらにはその期待すらも超越した例は他にない。

Review

90年代から数々のスニーカーの栄枯盛衰とNBAのドラマを見てきたが、今回のComplex誌のリストはまさに「カルチャーの教科書」そのものである。多くのスニーカーヘッズにとって、スニーカーは単なるスポーツの道具ではない。ペニーの「1-Cent」マークや、コービーが最後に履いた「Fade to Black」の黒と金の輝きには、彼らの栄光、挫折、そしてプライドのすべてが凝縮されている。

特にコービーの引退試合の夜、ジェイ・Zやカニエが最前列で見守る中で、リーグ中の現役選手たちが一斉に同じコービー11を履いたエピソードは、スニーカーがヒップホップとストリート、そしてプレイヤー間のリスペクトを繋ぐ最強のツールであることを証明している。MJのAJ18が放つラグジュアリーなオーラも含め、これらの「最後の1足」は、コート上のスタッツを超えて記憶に一生残り続ける。

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