1991年に『Forever My Lady』でデビューし、1990年代のR&Bシーンを代表する存在となったJodeci。彼らのデビュー・アルバムのリリースから35周年を記念し、全米ツアーの開催とアニバーサリー盤のリリースが発表された。
本記事では、ツアーの全体像や記念盤の注目トラックを整理するとともに、なぜ本作が今なおR&B史において語り継がれているのか、その理由を客観的ファクトと音楽的背景から紐解く。
目次
Jodeciが『Forever My Lady』35周年全米ツアーへ出航
1990年代のR&Bシーンを代表するグループであるJodeciが、デビュー・アルバム『Forever My Lady』の35周年を記念した全米ツアーを開催する。
10月24日サンフランシスコ開幕から地元シャーロットまで
ツアーのスタートは、2026年10月24日にサンフランシスコの「The Masonic」で行われる公演だ。そこからロサンゼルス、シカゴ、デトロイト、ヒューストン、マイアミ、アトランタなどを巡る。
最終公演は、Jodeciゆかりの地であるノースカロライナ州シャーロットの「Ovens Auditorium」で予定されている。
【ツアー概要】
・開幕日:10月24日(サンフランシスコ / The Masonic)
・最終日:12月20日(シャーロット / Ovens Auditorium)
・公演数:全36公演(公式日程に基づく)
35周年記念盤に未発表「Stay – A Cappella」が登場
35周年を記念して、拡張版アニバーサリー・エディション(アナログLPおよびCD)もリリースされている。この作品にはオリジナル楽曲に加え、5曲のボーナストラックが収録されている。
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「Stay – A Cappella」(未発表音源)
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「Come and Talk to Me」(Radio Remix)
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「I’m Still Waiting」(Swing Mob Radio Mix)
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「Forever My Lady」(Live From Uptown MTV Unplugged/1993)
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「Cherish」(Hip Hop Version)
注目のトラックは、これまで未発表だった「Stay」のアカペラ・バージョンだ。伴奏を排した構成だからこそ、彼らのボーカル・グループとしての魅力をダイレクトに味わえる。
なぜ『Forever My Lady』は今もR&B史で語り継がれるのか
1991年5月28日にリリースされた『Forever My Lady』は、商業的成功と同時に当時のR&Bシーンに強いインパクトを与えた。
チャート1位とトリプルプラチナムが示す商業的成功
本作はリリース後、ビルボードの「Top R&B Albums」チャートで1位を獲得した。全米での売上は300万枚を超え、RIAA(全米レコード協会)よりトリプルプラチナム認定を受けている。
アルバムからは「Forever My Lady」「Stay」「Come and Talk to Me」といったヒット曲が誕生した。Complex記事によると、グループはキャリア累計で2,000万枚以上のセールスを記録し、Billboardチャートで5曲のNo.1シングルと3作のNo.1アルバムを記録している。
ゴスペル、New Jack Swing、Hip-Hop Soulの融合
1990年代初頭、R&Bグループが多数存在するなかでJodeciの存在感は際立っていた。その背景には音楽的要素の多角的な融合がある。
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ゴスペルをルーツとする力強いボーカル
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New Jack Swingに通じるビート感
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Hip-Hop Soulに接近したストリートの要素
伝統的なソウル・ミュージックのボーカルワークと、ストリートの要素を兼ね備えたアプローチが彼らの特徴となった。
DeVante Swingを中心としたサウンドプロダクション
サウンド面で中心的な役割を担ったのが、メンバーのDeVante Swingだ。
シンセサイザーを中心としたプロダクションにヒップホップのビート要素を取り入れ、感情や人間関係をストレートに表現するアプローチを採用した。こうしたサウンドは、1990年代のR&Bにおけるヒップホップとの接近を象徴するものの一つとなった。
35周年ツアーに込めたJodeciの想い
今回のツアー開催にあたり、メンバーのK-Ci HaileyとMr. Dalvinは連名で公式声明を発表した。長年支え続けてくれたファンへの感謝と、ステージに懸ける意気込みが語られている。
K-Ci HaileyとMr. Dalvinがファンに語った言葉
「35年前、『Forever My Lady』は私たちの人生を変えました。ファンとの間に共有している愛と繋がりは他にはない特別なものであり、このツアーは彼ら——初日から私たちを支えてくれた人々のためのものです。覚悟していてください。私たちはステージの上にすべてを出し切ります。」
原文:“Thirty-five years ago, Forever My Lady changed our lives,” K-Ci Hailey and Mr. Dalvin said in a joint statement announcing the tour. “The love and connection we share with our fans is unmatched, and this tour is for them — the people who stood by us from day one. Get ready, we’re going to leave everything on the stage for you.”
『Forever My Lady』は過去の作品という枠組みを超え、今もなおファンとグループを結びつける絆となっている。
Review:35年経ってもJodeciが古びない理由
『Forever My Lady』がリリースから35年を経た今なお魅力的な作品として評価される理由は、主に3つの要素に集約される。
- 第一に、「声」の強度である。K-CiとJoJoを中心としたボーカルは、ゴスペルを背景とする力強い歌唱と高い表現力が特徴だ。トラックのトレンドが移り変わっても、ボーカルが持つエモーションの強さは色褪せない。
- 第二に、ビートとプロダクションの設計だ。DeVante Swingが手がけたシンセサイザーとドラムトラックの組み合わせは、独自の音像を作り出しており、現代の音楽ファンが聴いても独自性のある音像として響く。
- 第三に、「ボーカルそのもの」の味わいである。アニバーサリー盤に収録された「Stay – A Cappella」を聴くと、伴奏を排した状態だからこそ、Jodeciのボーカルとハーモニーをより直接的に味わうことができる。
今回の35周年ツアーは、単なるノスタルジーではなく、35年という時間を経ても残るJodeciの「声とサウンドの強度」を改めて体感する機会として捉えたい。
まとめ
Jodeciの全米ツアー決定と35周年記念盤のリリースは、彼らのデビュー作『Forever My Lady』が持つ普遍的な魅力を改めて示すものとなった。
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全36公演の全米ツアーが10月24日からスタート
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未発表アカペラ版を含む35周年記念盤がリリース
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ゴスペル、New Jack Swing、ヒップホップ要素の融合が生んだサウンド
「35年前の作品だから聴く」のではなく、「35年経った今だからこそ聴き直す」。それだけの説得力が、今のJodeciと『Forever My Lady』には備わっている。
引用元